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JiraServiceManagementを利用したヘルプデスクチケット管理

こんにちは、プラットフォーム開発グループ ITチームのナカジマです。

先日ITチームのつみちゃん氏からJiraServiceManagementというITヘルプデスク管理ツールの導入経緯や効果について発信がありましたが、今回はチームがこのツールを適切に運用できるように行なった改善策について取り上げたいと思います。 tech.visasq.com

前提

  • ヘルプデスクのリクエストの受付や、ユーザーとITチームメンバー間のコミュニケーションにはSlackを用いています
  • Atlassianアカウントの配布の都合でAtlassian AssistなどSlack連携ツールは未導入です
  • JiraServiceManagementにはissueと呼ばれるチケットのような仕組みがあり、ヘルプデスクに問い合わせがあるとこれが起票されます
  • 起票からクローズまでの一連の流れは「ワークフロー」としてJiraServiceManagementにデフォルトで定義されているため、ITチームもまずはこれに従って運用しています
    JiraServiceManagementのワークフロー

チケット管理

JiraServiceManagementは他のタスク管理ツールなどと同様、チケットをいかにして早く処理→クローズさせるかが重要な点になります。ヘルプデスク対応における実作業とは別に、チケットのステータスを変更することもタスクの一部なので、そこも適切かつ効率的な運用をしてあげないとツールの効果を発揮することはできません。

そこで一連のワークフローの中でまずは、チケットが起票されてからITチームが一次対応を行い、ユーザーに返信をもらうまでの運用を改善しました。

運用改善策

起票直後(ステータス:Waiting for Support)

起票されるとステータスはWaiting for Supportとなり、ITチームの対応待ちとなります。リクエストに素早く反応し一次対応を行うことはヘルプデスクのユーザー満足度に直結し、またチケット消化を迅速におこなうための起点にもなるため、チームとしてはまずここに力を入れています。

具体的にはJiraServiceManagementのSLA機能よりTime to first responseというファーストタッチまでの時間目標を定めることで、素早く対応することへの意識を高めました。

ユーザー対応待ち(ステータス:Waiting for Customer)

そしてITチームがSlackで回答を行うとステータスはWaiting for Customerとなります。ユーザー対応待ちの状態ですが、ユーザー側で対応が終わったにも関わらずSlack返信を忘れてステータスが停滞してしまうことがあります。

ユーザー向けリマインドメッセージ投稿機能

これに対しWorkatoを使用して、一定期間返信がなくWaiting for Customerからステータスが変わらないチケットがある場合には自動でリマインドメッセージをSlackに投稿する機能を開発しました

メンション付きのリマインドメッセージ
ITに関する困りごとを解決するためにはITチームだけではなく、依頼するユーザーの協力も必要不可欠です。

ITチーム向けリマインドメッセージ投稿機能

ユーザー対応が終わりSlackで返信をもらうとステータスはWaiting for Customerから再びWaiting for SupportあるいはIn Progress(進行中)に変更となりますが、 ユーザーがスタンプで反応したり口頭で回答をもらった場合、ステータス変更はITチームメンバーが手動で行う必要があります。これを忘れてしまうとユーザーに不要なリマインドがされてしまうことになり、そしてやはりステータスの停滞にもなってしまいます。 このためJiraServiceManagementの自動化機能を使用してITチーム向けのリマインドメッセージ投稿機能も開発しました

ITチーム向けのリマインドメッセージ

いずれのリマインドも必要ない = 良好な状態

これらユーザーの返信忘れやチームメンバーのステータス変更忘れがない場合、リマインド対象のチケットは表示されません。そしてそれは適切にチケットのステータス管理がされていることや、ユーザーもチームメンバーも協力してヘルプデスク対応が行われていることを意味します。 このためそれを讃えるようにスタンプを押す文化が自然に出てきました

リマインド対象がない場合はスタンプで讃える

運用改善は続く

タスク管理はツール導入も大事ですが、導入後の運用も重要です。チームメンバーやユーザーに慣れてもらい、日々の運用を根付かせるためには、それぞれを後押しするような仕組みづくりが必要です。 今後もチーム内で話し合って運用の見直しやルールづくりを行ない、システム自動化の助けも借りることでより効率的で効果的な運用を目指していきたいと考えています。