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iPaaSを活用したコーポレートエンジニアリング

iPaasの強化

これまで

ITチームのコーポレートエンジニアは社員のコミュニケーションツールの利便性向上やバックオフィス業務の効率化を支援しています。具体的にはSlackやTrello、SmartHRなどのサービス利用支援や、サービス間をZapierやGoogle App Scriptを用いて連携することで、社員の業務改善を行っています。

新たにWorkatoを導入

今期からはWorkatoというノーコード・ローコード開発ツールを導入し、GUI操作で簡単にサービス連携できる使用感でありながらも高度なビジネスロジックが実行できる特徴に注目しています。 複雑な条件付きロジックや制御フロー、ループ処理などをプログラムを書かずに実装することができるのです。

下記は、毎月会議用のSlackチャンネルを自動作成し、GoogleSheetに記載されたメンバーを招待するワークフローの例です

Recipeと呼ばれるワークフロー開発画面

ノーコード・ローコード開発ツールを積極的に利用

GoogleAppScriptはもともと開発環境の構築が不要で学習コストも低いプログラミングツールですが、それでもノーコード・ローコードでの開発と比較するとメンテナンスコストが高くプログラミングを読み取る力・エネルギーが必要になります。 限られたエンジニアの人数で多くのシステム改善を進めていくにはノーコード・ローコードでの実装を積極的に行うのが望ましいと考えられ、WorkatoはZapierだけでは実現できなかった処理を行うために不可欠なツールとなりました。

iPaasやサービスの特徴を活かして業務改善

WorkatoとZapierの使い分け

一方で、WorkatoとZapierは両方ともノーコード・ローコードツールであるためその役割が重複してしまいそうですが、これはそれぞれの特徴や利点を活かして併用することが良いと考えています。

当社においてZapierは民主化が進み、エンジニア以外の社員でも実装できる利点があります。また1つのシステム(ワークフロー)にかかる金額的なコストはWorkatoより安価のため、複雑な条件分岐を行わない場合はZapierで実装することで、コストダウンになります。

Workatoでもノーコード開発は可能ですが、エンジニア知識がそれほど必要ないワークフローを組む場合はZapierで事足りないか検討した方が良いでしょう。逆に条件分岐などの組み合わせでより効率的なワークフロー構築が見込まれる場合はWorkatoを採用します。

また両サービスでは連携に対応しているサービスの種類や数が異なり、それによってどちらを利用するか決定することもあります。

GoogleAppScriptと2つのiPaasのざっくりとしたまとめ

それぞれのサービスを理解してシステム構築する

連携対象であるSlackやTrelloなどにはアプリケーション自体に自動化やサービス連携機能を備えている場合もあり、独自のアプリストアを構えている場合もあります。これらをうまく利用すれば実現できる機能の幅が広がったりコストダウンを行ったりすることができます。

例)自動化やサービス連携に積極的なTrelloのアプリストア

また1つのワークフローを実現する際にZapierかWorkatoどちらか片方だけ利用するのではなく、間にデータベースを挟むなどして連携させ、それぞれの特色を活かすことも可能です。

下記はWorkatoでアプリから情報を収集して加工や条件分岐を行い、中間データベースに書き込み。さらにデータベースの書き込みに応じてWorkatoやZapierにそれぞれ処理をさせる例です

WorkatoとZapierを併用する

実現したいシステムを構築するために何が最善か、無数の組み合わせの中から見つけ出して計画・実装することが、会社や社員への貢献であり現環境におけるコーポレートエンジニアにとってのやりがいの一つであるのかもしれません。