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契約書捺印申請ワークフローを効率化しました

ビジネスにおけるさまざまな契約書に対する捺印(サイン)申請は、適切な運用がされるためにコーポレートチームの担当者による判断や管理を通してから、捺印者の手に渡っています。

捺印申請者、捺印者、コーポレートチームが煩雑な作業から開放され、手続き上のボトルネックが解消されることを目指してワークフローを見直しました。 これまで手動対応や複数のサービスにまたがって行われていた捺印の手続きを改善し、シンプルで効率的な手続きが行えるようにしました。

利用ツール

  • Kickflow(捺印申請者が契約に必要な情報や契約書ファイルを記入・添付して申請を行うツール)
  • Docusign(申請された契約書に捺印者が電子捺印・電子サインを行うツール)
  • Slack(申請者と捺印者、コーポレートチームの間で申請内容や捺印についてのコミュニケーションを行うチャットツール)

改善のために追加で使用したツール

  • Workato(上記の利用ツールを自動連携させるためのiPaasツール)

改善ポイント

これまで

これまで捺印申請の手続きはKIckflowの記入だけではなくSlackのリクエストチャンネルでリクエストを行ったり管理用のスプレッドシート(捺印管理台帳)への記入をそれぞれ行う必要がありました。 またコーポレートチームは、それらを管理する必要がありました。さらに捺印者はDocusignに契約書ファイルを手動アップロードして捺印処理を行っていました。

改善点

シンプルで分かりやすい手続

  • 申請から承認、捺印の完了までの進行状況の管理を一貫してKickflow上で行えるようにしました
  • スプレッドシートで管理されていた捺印管理台帳をKickflowのビュー機能で見られるようにしました
  • Kickflowで申請されたチケット情報がSlackに自動通知され、後続の手続きについてスレッド内で申請者や捺印者がコミュニケーションが取れるようになりました
    Slack通知例

捺印申請手続の自動化

  • Docusignエンベロープ(捺印に必要な宛名や文書など情報群)が、自動で作成されるようにしました
  • Docusign上で捺印が完了したらKickflowのステータスが「捺印完了」に自動変更されるようにしました

技術ポイント

上記の改善はKickflowの機能活用と、Workatoというノーコードツールによってシステム連携をすることで実現しています

Workatoで実装したシステム連携の流れ

  1. Kickflowで捺印依頼が申請されたらWorkatoはWebhookでそれを受信する(トリガー)
  2. 捺印申請に記載されているデータを解析し、コーポレートチームの管理に必要な情報を抽出した上でSlack通知する
  3. KickflowのAPIを通して、申請チケットに添付された契約書ファイルを取得する
  4. Docusignアクションを使用して契約書ファイルをアップロードし、捺印者が電子捺印できる状態にする

最後に

本件は各ツールの機能をよく理解する必要があり、それらを繋ぎ合わせる開発作業はこれまで携わった案件の中でも難しいものでした。しかし契約書捺印申請に関わる多くの方の作業が効率的になり、煩雑な手続きで生じるコミュニケーションロスなどが改善されたことは、とてもやりがいのある改善業務であったと思います。

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