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AIを活用したGAS開発における新たな共創モデル

1. はじめに

こんにちは、コーポレートITチームのナカジマです!

今回の提案は、現場が本当に必要としている業務効率化を、もっと速く実現するための新しい解決手段として、このモデルの価値を皆さんにご理解いただくことを目指しています。

これは、現場のメンバーがAIの力を借りてGAS(Google Apps Script)開発をグイグイ進め、ITチームが技術面でしっかりサポートするという「現場主導型の共創開発モデル」です。

現場のノウハウとITチームの専門性を組み合わせ、AIのコード生成能力を最大限に活用することで、従来の開発で引っかかっていたボトルネックを解消します。 変化の激しいビジネス環境にも柔軟に対応できる、強い開発体制を目指します。

2. 新たな共創モデルの概要

現場メンバーとITチームがそれぞれの「強み」を活かし、効率的で質の高いシステム開発を目指します。

役割 主な担当フェーズ 責任範囲
現場従業員 要件定義、GASコード作成(AI活用)、動作確認 業務要件の明確化、開発スピードの向上
ITチーム 技術サポート、環境設定、高度な技術的検証 セキュリティ確保、複雑なAPI連携、技術的品質担保

3. 具体的なプロジェクトイメージ:SaaS連携システム(拡張性を考慮した構成)

SaaSでの操作をきっかけにWebhookが起動し、開発したGASシステムに連携するプロジェクトを例に、将来の拡張性まで考えたシステム構成とチームの具体的な役割分担を説明します。

このシステムは、Spreadsheet連携だけでなく機能追加がしやすいように、「前提機能」「機能1(Spreadsheet連携)」「機能2(拡張機能)」の3つの機能に分けて構成します。

3.1. ITチームの役割:高度な技術サポートと環境構築

ITチームは、セキュリティやAPIに関する深い知識が必要な部分に加え、システム全体の土台となる「前提機能」に繋げるための環境構築を担当します。 現場のメンバーがセキュリティの心配をせず、安心して機能開発に取り組めるよう、基盤を整えます。

  • 担当業務:
    • SaaS側のWebhook設定やAPIキー発行および管理
    • APIアクセス権限の設定とセキュリティ対策の実施
    • 複雑な認証フロー(OAuthなど)の実装サポート
    • システム全体の性能や信頼性などの非機能要件の検討

3.2. 現場従業員の役割:AIを活用した迅速な開発(システムの主体的な開発)

現場のメンバーは、自分たちが一番詳しい業務要件に基づき、GASコードをAIと共に作成し、開発を主体的に進めます。

  • AIの活用メリット:
    • AIは技術的なロジックやAPI仕様に関する知識もあるため、すぐに動くコードを生成してくれます。
    • これにより、開発の初期段階から速やかにプロトタイプを作成し、フィードバックを得ることが可能になります。
  • 現場従業員の担当業務:
    • Google Spreadsheet側のGASコード作成(AI生成コードの調整を含む)(前提機能・機能1)
    • 拡張機能(機能2)のGASコード作成
    • 業務ロジックに基づいた要件定義
    • 開発したシステムの動作確認とテスト
  • 開発コードの管理:
    • 作成されたGASコードは、共同編集用のスプレッドシートに保存されます。

3.3. 連携とフォローアップ

AIはすぐに動くコードを生成しますが、「要件を機能に落とし込む方法」や「APIの細かい仕様」については、カバーしきれない場合があります。このギャップを埋めるために、ITチームがさらにフォローします。

  • その他ITチームによるフォローアップ例:
    • GoogleAppScriptの基礎知識の説明
    • 現場のメンバーが作成したコードのレビューと、より良い書き方(ベストプラクティス)の紹介
    • データ処理の効率化やGASの実行速度を上げるためのチューニングサポート

4. 期待される効果

この共創モデルを導入することで、こんな効果が期待できます!

  1. 開発スピードの向上: 現場のメンバーが主体となることで、業務要件の理解が速くなり、AIによるコード生成で開発サイクルが加速します。
  2. 高品質の担保: ITチームがセキュリティや高度な技術的な側面に注力することで、システム全体の品質と安全性が確保されます。
  3. 現場のITリテラシー向上: 現場のメンバーが開発に携わり、ITチームからのフィードバックを受けることで、GAS開発スキルと問題解決能力が向上します。
  4. リソースの最適化: ITチームは難しい技術課題に集中し、コーディング作業はAIと現場メンバーに委譲することで、リソース配分が最適化されます。

5. 今後のステップとまとめ

このモデルの最も大きなメリットは、ITチームが全てを抱え込まず、「現場が主体的にコードを書く」という線引きをしたことです。これにより、ITチームはセキュリティや高度な技術サポートといった戦略的な役割に集中でき、現場では、新しいアイデアをすぐにシステムに反映したり、簡単なメンテナンスや微修正を自分たちでできるようになりました。

ここで紹介したプロジェクトはすでにテストを始めていて、このやり方がうまくいく手応えがあります。 これからは、ここで得た知見を活かして、他のいろいろな業務改善にもどんどん広げていきたいと考えています

現場のノウハウ、ITチームの技術力、そしてAIの力を組み合わせるこのモデルは、会社全体の開発力引き上げに貢献できると思います。

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